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先日、名古屋市において地方分権推進のシンポジウムが開催されました。パネラーは内閣府地方分権改革推進委員会の丹羽宇一郎委員長(伊藤忠商事会長)をはじめ大学教授、マスコミ、経済界の代表など多彩な顔ぶれであり、同じ目的に対し異なった視点から出されるそれぞれの意見は、大変興味深いものでした。 |
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地方分権議論の始まりは戦後すぐに遡りますが、政府が特別委員会を設置し、各政党が地方分権をマニフェストに盛り込むなど、本格的な議論と必要性が叫ばれるようになったのは意外なことにわずか数年前のことです。
ではなぜ、この数年で急速に地方分権が必要とされるようになったのかといえば、それは人・モノ・金の流れが活発になり、情報が飛び交う時代には、画一的な制度の下では地域や企業の柔軟性を阻んでしまうということが、次第に明らかになってきたからです。
言い換えれば、現在の画一的な施策・基準は、いわば大きい人にも小さい人にも同じサイズの服を着せているようなものであり、国民が求めるものと実態が合わなくなってしまっているからです。 |
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今年5月28日に出された地方分権推進委員会の第一次勧告では、宅地開発や特別養護老人ホーム、保育所の設置認可など64法律、359の権限を都道府県から市町村へと移譲すべきと提言しています。また、今後は国の出先機関の廃止・縮小や国から地方への権限委譲・役割分担の議論が本格化してきます。
分権は大いに進めるべきであり、分権なくして地域の活性化はあり得ません。しかし、見落としてはいけないのは、分権とは「可能性」と「責任」のふたつを同時に手に入れるということです。 |
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移譲される権限によって、どのような街づくりを行うか、あるいは行政サービスを設計するか。こうした理念やビジョンがなければ何の役にも立ちません。
自分たちの地域の未来は、自分たちで切り拓いていくからこそ価値があるのです。分権の最大の効用は、多くの人が地域の運営に関われるようになることではないでしょうか。 |
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